児童虐待相談対応 千葉県5,374件 過去最多
2014.07.03 - ブログ
当ブログでも既に取り上げている児童虐待対応件数について、最新の状況が報告されました。
千葉県内に設置された児童相談所における、平成25年度の児童虐待相談の対応件数が過去最多の5,374件となりました(速報値)。
平成24年度の対応件数は4,776件であったことから、約600件の増加となります。
10年前の平成16年度と比較すると約4倍の増加となっています。
このように、児童相談所における児童虐待相談の対応件数はここのところ大幅に増加しつつあります。
私たちは、これに対応できるだけの、児童相談所及び自治体の児童虐待担当部署のスタッフの充実を図らなくてはなりません。特に、児童福祉司及び児童心理司をはじめとした児童関連有資格者の配置は急務です。
その一方で、厳しい財政状況を考えれば、自治体職員の増員には限界があることから、関係機関との連携による対策強化も望まれるところです。
具体的には、保育所、幼稚園、学校、医療機関、警察、民生・児童委員、社会福祉協議会、福祉事務所などとの連携を強化し、子どもの安全確保の徹底、必要な場面での一時保護の実施、妊娠期からの相談支援体制の充実、母親・父親の孤立化の防止、通報・相談体制などの強化を図る必要があります。
また、県警によるDV対応(千葉県内の配偶者暴力相談センターへのDV相談件数も昨年、過去最高を記録)への強化と、それに伴い増加する通報に対応する体制整備が必要です。
私たちは、すべての子どもが虐待の不安から免れ、心身ともに健やかに育成されるような環境を整備していかなくてはなりません。
なお、当ブログでは児童虐待相談対応件数について確定値が発出され次第、再度お知らせいたします。
読売新聞 2014年06月27日
児相の虐待対応、過去最多5374件…昨年度
◆県、児童福祉司さらに増員へ
県内の児童相談所(児相)が昨年度、児童虐待の相談・通報を受けて対応した件数は5374件(速報値)で、過去最多となったことが県の調査で分かった。虐待を受けた児童などの一時保護数も増えており、児童虐待への対応強化のため、県は児相職員の増員を図る方針だ。
県が、千葉市児相を含む県内7か所の児相で児童虐待に対応した件数を調査した。過去最多だった2012年度の4776件からさらに598件増え、更新した。09年度の2655件と比べると虐待への対応件数は2倍に増えており、ここ数年で急増している状況だ。
急増の理由について、県児童家庭課は「報道などを通じて、児童虐待が社会問題として広く認知され、近所からの通報など情報提供が多くなったため」と分析している。
また、児相(千葉市児相除く)で、虐待を受けた児童など一時保護した児童数は昨年度で940人に上り、05年度の667人に比べ約1・5倍となっている。
県は児相での一時保護の定員を115人まで増やし対応しているものの、「これまで余裕があったが、最近は常に満員に近い状態」(県児童家庭課)と話す。
虐待を受けた児童の保護やケアなどは、児相の児童福祉司が担っている。そのため、県は虐待への対応件数の増加などに伴って、11年度で91人(千葉市除く)だった児童福祉司を、今年度は108人(同)まで増員した。
しかし、同課は「虐待への対応件数が増えている中、児童福祉司は非行相談なども行っており、一人ひとりの負担が重く、現場で対応できる児童福祉司の人数をさらに増やしたい」としている。
千葉県議会議員
あみなか肇